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大工はどれくらい減っている?国の統計で見る現状
国土交通省が住宅分野の技能者確保について検討した資料「住宅分野における建設技能者の確保に向けて(現状分析等)」では、総務省の国勢調査をもとに大工の数の推移が示されています。
30年で約4割にまで減った大工の数
国勢調査の「大工」に当たる人は、1990年の約73.4万人から、2020年には約29.8万人まで減りました。| 調査年 | 大工の就業者数 |
|---|---|
| 1990年 | 約73.4万人 |
| 2000年 | 約64.7万人 |
| 2010年 | 約40.2万人 |
| 2015年 | 約35.4万人 |
| 2020年 | 約29.8万人 |
60歳以上が4割、30歳未満は1割に届かない
同じ資料によると、2020年の大工は60歳以上が全体の4割を占めています。 年齢別に人数が最も多いのは65〜69歳で、ほかの建設職種のピークが40代後半なのと比べると、高齢層に偏っているのが大工の特徴です。 一方で、2020年の15〜29歳は約2.1万人と、全体の1割に届きません。 ベテランが引退していく速さに、若手の入職が追いついていない状態です。大工が減っている理由
数字だけを見ると「なり手がいない」の一言で片づけられがちですが、現場ではいくつかの事情が重なっています。若手が入っても定着しにくい
大工は見習いから一人前になるまで年数がかかり、その間の収入は高くありません。 中小の工務店が多く、教える側の余裕がないまま若手が辞めてしまうケースもあります。 国土交通省の資料でも、30歳以上のどの年齢層でも5年前より大工が減っていることが示されています。手間が増えても工事の単価が上がりにくい
住宅の性能に求められる基準が上がり、断熱や気密などで現場の手間は増えています。 ところが下請けの構造のなかで、手間に見合うほど職人の取り分が増えないことが、続けにくさにつながっています。 資材の値上がりが重なると、職人の手元に残るお金はさらに少なくなります。リフォームは新築より経験が要る
リフォームは、すでに建っている家のゆがみや傷みを見ながら、その場で納まりを考える仕事です。 図面どおりに組み立てる新築とは違い、古い工法の知識や判断力が必要になります。 そのため、リフォームを任せられる大工はベテランに偏りやすく、引退の影響を受けやすい分野です。大工不足でリフォームに起きていること
人手が足りない影響は、依頼する側にもはっきり出てきています。着工まで待つ・小さな工事を断られる
腕のよい職人ほど予定が埋まっていて、依頼から着工まで数か月待つことも珍しくありません。 建具の調整や床の一部補修のような小さな工事は、手間のわりに売上が小さいため、後回しにされたり断られたりしがちです。費用が上がりやすい
職人を確保するために人件費が上がり、それが見積もりの金額に反映されます。 複数の業者に見積もりを取ると、同じ工事でも金額に大きな差が出ることがあります。「すぐ工事できます」と急かす業者には注意
職人が足りないなかで、「今日契約すれば来週から始められます」「今なら割引します」と急がせる業者もいます。- 点検と称して訪問し、その場で契約を迫る
- 見積書が「工事一式」だけで中身が分からない
- 誰がどの日程で施工するのかを説明しない
スグレタブログ編集部職人が足りない時期ほど「すぐ工事できる」という言葉は魅力的に聞こえます。その場で契約せず、見積書を持ち帰って家族や別の業者と見比べるだけでも、失敗はかなり防げます。
これからリフォームする人ができる対策
大工不足はすぐには解消しません。 依頼する側が少し段取りを変えるだけで、待ち時間やトラブルを減らすことができます。依頼は早めに、時期に余裕を持たせる
「いつまでに終わらせたいか」から逆算して、少なくとも数か月前には相談を始めましょう。 完了日にどうしても間に合わせたい事情があるなら、最初の相談の段階で伝えておくと、業者も職人の手配を組みやすくなります。見積書で「誰が・いつ」工事するかを確認する
見積もりを受け取ったら、金額だけでなく次の点を確かめてください。- 自社の職人が施工するのか、下請けに出すのか
- 着工日と完了予定日が書面に入っているか
- 材料費と工事費が分けて書かれているか
- 工事後の保証の期間と範囲
小さな修繕とプロに任せる工事を分ける
網戸の張り替えや棚の取り付けのような作業は、DIYで済ませるのも一つの方法です。 一方で、水回りや構造、電気に関わる工事は、無理に自分でやると後から直す費用がかさみます。 プロにしか頼めない工事に職人の時間を使ってもらうと考えると、優先順位をつけやすくなります。職人に直接頼める窓口も検討する
仲介を挟まずに職人へ依頼できるサービスを使うと、中間の費用を抑えられる場合があります。 ただし、施工後の保証や、トラブルのときの窓口がどこになるかは事前に確かめておきましょう。 リホチョク – リフォーム職人に直接頼む大工不足はこれからどうなる?
国土交通省の資料では、若手の入職がここ5年の傾向のまま続いた場合、2050年の大工は約9.4万人になると試算されています。 入職者が増えた場合の試算でも約10.2万人で、2020年の3分の1ほどの水準です。国や業界の取り組み
国土交通省は住宅分野の技能者を確保するための懇談会を開き、処遇の改善や育成のあり方を議論しています。 現場では、工場であらかじめ部材を加工するプレカットや、作業の一部を機械に任せる取り組みも広がっています。 人手不足を技術で補う動きは内装工事でも進んでいます。現場での生成AIの活用事例と導入時の注意点を確認できます。
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技能を持つ人の価値は上がっていく
大工の数が減るほど、リフォームを任せられる職人一人ひとりの価値は高まります。 資格を取って技能を示すことも、業界で長く働くための一つの手段です。 解体の分野でも、実務経験を積んで「解体工事施工技士」の資格を取る人が増えています。受験に必要な経験年数や試験の流れはこちらで確認できます。
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よくある質問
大工はどれくらい減っていますか?
国土交通省の資料(総務省「国勢調査」をもとに作成)では、1990年の約73.4万人から2020年には約29.8万人に減っています。60歳以上が4割を占め、15〜29歳は1割に届きません。
リフォームの依頼はどのくらい前から始めればいいですか?
工事の内容や地域で変わりますが、職人の予定が埋まっていることも多いため、完了させたい時期から逆算して数か月前には相談を始めると安心です。
リフォームの見積もりが妥当か相談できる窓口はありますか?
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの「住まいるダイヤル」で、リフォームの見積書についての相談ができます。電話は03-3556-5147で、平日10時から17時に受け付けています。
訪問販売で契約したリフォームは取り消せますか?
訪問販売で契約した場合は、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。迷ったときは消費者ホットライン188にも相談できます。


