解体工事施工技士とは?受験資格の実務経験年数と令和8年度の試験日程

解体工事施工技士とは?受験資格の実務経験年数と令和8年度の試験日程
解体工事施工技士は、建物の解体工事で施工の管理を任される人のための国家資格です。 試験を実施しているのは、公益社団法人全国解体工事業団体連合会(全解工連)です。 受験に必要な実務経験の年数や試験日程、合格したあとにできることを、全解工連の公式情報をもとにまとめました。
目次

解体工事施工技士とは

全解工連によると、解体工事施工技士試験は、建設業法施行規則と「解体工事業に係る登録等に関する省令」にもとづく国土交通大臣の登録試験です。

合格するとなれる2つの立場

合格者は、次の2つの資格要件を満たします。
  • 建設リサイクル法で定められた、解体工事業の登録と施工の管理に必要な「技術管理者」
  • 建設業法で定められた、解体工事業の許可と施工の管理に必要な「主任技術者」
会社として解体工事業を営むための要件と、現場を管理する役割の両方に関わる資格です。

解体工事業の登録と許可の違い

解体工事を請け負うには、工事の規模によって必要な手続きが変わります。
工事の規模必要な手続き根拠となる法律
請負金額500万円未満(税込)都道府県知事への解体工事業の登録建設リサイクル法
請負金額500万円以上(税込)建設業許可(解体工事業)建設業法
どちらの場合も、技術管理者や主任技術者になれる人を置く必要があり、解体工事施工技士はその要件を満たす資格の一つです。 なお、建設業法の業種区分に「解体工事業」が加わったのは平成26年の改正で、新しい業種の追加は43年ぶりでした。

受験資格は学歴と実務経験の年数で決まる

受験には、解体工事の実務経験が必要です。 必要な年数は、最終学歴と、指定学科を卒業したかどうかで変わります。
最終学歴指定学科を卒業指定学科以外を卒業
大学・4年制専門学校(高度専門士)卒業後1年以上卒業後1年6か月以上
短大・高専・2〜3年制専門学校(専門士)卒業後2年以上卒業後3年以上
高校・中等教育学校・1年制専門学校卒業後3年以上卒業後4年6か月以上
その他8年以上
※出典:全解工連「令和8年度 解体工事施工技士試験について」 ここでいう実務経験は、解体工事に関するものに限られます。 新築の工事だけに携わってきた期間は数えられないので注意しましょう。 実務経験が8年以上ある人は、学歴に関係なく受験でき、卒業証明書も要りません。

令和8年度の試験日程と受験料

令和8年度(第34回)の試験は、次の日程で行われます。
試験日令和8年12月6日(日)
申込受付令和8年9月1日〜10月30日(インターネットのみ)
書類の提出期限令和8年11月6日必着
合格発表令和9年2月5日
受験料16,500円(コンビニ払いは決済手数料500円が加わり17,000円)
試験は四肢択一式(90分)と記述式(120分)の2つで、北海道から鹿児島までの全国13か所に会場があります。

申し込みはネット入力と書類の郵送の2段階

申し込みは、インターネットで入力して受験料を払うだけでは終わりません。
  1. パソコンから申込サイトに入力し、受験料を支払う(スマホ・タブレット不可)
  2. 作成された受験申請書に写真を貼り、署名する
  3. 会社の代表者印が押された「実務経験証明書」を用意する
  4. 本人確認書類の写しや卒業証明書と一緒に郵送する
実務経験証明書には勤務先の会社印と代表者印が必要なので、締め切りの直前にならないよう早めに会社へ頼んでおきましょう。
スグレタブログ編集部スグレタブログ編集部
実務経験証明書は会社の印が必要なので、退職後に受験する場合は前の勤務先に頼むことになります。在職中に受験するほうが手続きは進めやすいです。

解体の現場で一緒に求められる資格

解体工事施工技士は管理する人のための資格で、現場の作業そのものには別の資格や講習が必要です。

重機の運転には技能講習が必要

解体用の重機(機体重量3トン以上)を運転するには、「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」の修了が必要です。

アスベストに関わる資格

古い建物にはアスベスト(石綿)を含む建材が使われていることがあります。 解体や改修の前には、建材にアスベストが含まれているかの事前調査が義務づけられており、令和5年10月からは「建築物石綿含有建材調査者」などの資格者が調査することになっています。 除去などの作業を行う現場では、石綿作業主任者の選任や、作業する人への特別教育も必要です。

合格したあとの登録と更新

合格者には合格証明書が交付されます。 さらに本人が申請すると、解体工事施工技士の登録者名簿に載り、登録証と携帯用の資格者証が交付されます(登録料6,600円)。 登録は、全解工連の登録更新講習を受けて更新していく仕組みです。 建設業界では、職人の高齢化と人手不足が進んでいます。リフォーム業界で大工が減っている現状を国の統計で確かめた記事も参考になります。
あわせて読みたい
リフォームの大工不足はなぜ起きる?国の統計で見る現状と依頼する側の対策 リフォームを頼もうとしたら「着工は2か月先です」と言われたり、小さな修繕を断られたりする話が増えています。 背景にあるのが、家づくりやリフォームを支えてきた大...
解体の前には、家の中の家財を片付ける必要がある場合もあります。遺品整理士の仕事内容と資格の取り方はこちらで確認できます。
あわせて読みたい
遺品整理士の仕事内容と資格の取り方!費用・難しさと資格だけではできないこと 一人暮らしの高齢者が増えるなかで、亡くなった人の部屋を片付ける「遺品整理」を仕事にする人も増えています。 その遺品整理の知識を身につけたことを示す資格が「遺品...

よくある質問

解体工事施工技士は実務経験なしで受験できますか?

受験できません。解体工事の実務経験が必要で、大学の指定学科卒業なら卒業後1年以上、学歴を問わない場合は8年以上など、学歴によって必要な年数が決まっています。

解体工事施工技士の試験はいつありますか?

令和8年度は12月6日(日)に行われます。申し込みは9月1日から10月30日までで、インターネットのみの受付です。

解体工事施工技士の受験料はいくらですか?

クレジット決済で16,500円、コンビニ決済は決済手数料500円が加わり17,000円です。

解体工事施工技士があれば解体工事業の登録ができますか?

建設リサイクル法の技術管理者の要件を満たすため、請負金額500万円未満の工事を行う解体工事業の登録に使えます。500万円以上の工事を請け負うには建設業許可(解体工事業)が必要で、解体工事施工技士は主任技術者の要件も満たします。

まとめ

解体工事施工技士は、建設リサイクル法の技術管理者と、建設業法の主任技術者の要件を満たす国家資格です。 受験には解体工事の実務経験が必要で、学歴に応じて1年から8年以上と年数が変わります。 令和8年度の試験は12月6日で、申し込みはネット入力と書類の郵送の2段階です。 重機やアスベストの資格とあわせて取得すると、解体の現場で任される仕事の幅が広がります。
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

近年に役立つ情報からトレンドニーズまで、幅広いジャンルを厳選してピックアップした記事をご紹介しております!お客様が知りたいコンテンツがイッパイあります!

目次