目次
ミシンの主な種類を一覧で確認
家庭向けのミシンは、動かし方と縫える内容によって、おおまかに次の6つに分けられます。| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 電動ミシン | モーターで動く基本的なミシン。メーカーによっては廉価な機種をこう呼ぶ | 簡単な直し物を、ゆっくり縫う人 |
| 電子ミシン | スピードやスタート・ストップの操作を手元のボタンに集めたミシン。模様は機械的に作る | 基本の縫い方があれば十分な人 |
| コンピュータミシン | 模様の形成とスピードをコンピュータで制御する。模様が多く、自動糸切りなども付く | 初心者から、いろいろな縫い方を試したい人 |
| 刺しゅうミシン | 内蔵された模様を自動で刺しゅうする。データを追加できる機種もある | 名前入れやワンポイントを入れたい人 |
| 職業用ミシン | 直線縫い専用。パワーとスピードがあり、縫い目が美しい | 洋服づくりなどを本格的に続けたい人 |
| ロックミシン | 布端のほつれ止め(縁かがり)を専門にするミシン | 布端をきれいに処理したい人 |
電動・電子・コンピュータミシンの違い
ブラザーの「よくある質問」では、コンピュータミシンと電子ミシンは、スピードを制御する方式と、模様を作る方法が違うと説明されています。コンピュータミシンは模様と速度をコンピュータで制御する
コンピュータミシンは、模様を作ることとスピードの制御を、どちらもコンピュータで行います。 ブラザーによると、豊富な模様をきれいに縫えて、ダイレクトボタンで模様を選べるほか、自動糸切り、自動止め縫い、エラーメッセージといったサポート機能も充実しています。 文字や刺しゅうに対応する機種もあります。 価格は、後半の表のとおり、10万円台から60万円前後まで幅があります。電子ミシンは手元ボタンで操作する
電子ミシンは、ふだんフットコントローラーで行うスピードやスタート・ストップの操作を、手元のボタンにまとめて使いやすくしたミシンです。 模様は機械的に作るため、複雑な模様や数の多い模様では、コンピュータミシンに一歩譲るとブラザーは説明しています。 直線とジグザグ、ボタンホールがあれば足りる人なら、機能の少なさはあまり問題になりません。電動ミシンは低速でのパワーに注意する
ブラザーの初心者向けページには、初心者に一番必要な機能は「低速で安定して縫えること」とあります。 そのうえで、他ブランドで売られている一部の廉価な電動ミシンは、低速で縫うときに力が足りず、うまく仕上げにくいものがあると書かれています。 これはメーカー自身の見解で、すべての電動ミシンに当てはまるわけではありません。 低価格の機種を選ぶ場合は、ゆっくり縫ったときにも針が布を貫くか、店頭の試し縫いで確かめておくと安心です。
スグレタブログ編集部ミシンの名前だけで選ぶと、自分の使い方に合わない機種を買ってしまうことがあります。縫いたいものと、ゆっくり縫う場面が多いかどうかを先に決めてから、公式サイトの商品ページを見比べるのがおすすめです。
職業用ミシンは直線縫い専用の別の道具
職業用ミシンは、「プロしか使えないミシン」という意味ではありません。 JUKIの説明では、通常の家庭用ミシンよりパワーとスピードがあり、縫い目が美しい直線専用のミシンで、主にソーイングのレベルが高い個人に長く使われています。家庭用ミシンとの違い
| 項目 | 家庭用ミシン | 職業用ミシン |
|---|---|---|
| 縫い方 | 直線・ジグザグ・ボタンホールなどを1台で縫える | 直線縫いのみ |
| スピードとパワー | 機種による | 最高速度が速く、耐久性に優れる |
| 縫いスペース | 機種による | 広く、大きな作品も扱いやすい |
| ボタン穴 | 機種に内蔵 | 別売の専用装置を取り付ける(JUKIのEB-1は76,450円) |
| 価格の目安(JUKI) | 約26万〜61万円(模様数の多い機種) | 約16.6万〜38.5万円 |
ボタンホールは別に用意が必要
職業用ミシンは直線専用のため、ボタン穴かがりは従来、家庭用ミシンで縫う必要がありました。 JUKIは2023年6月に、職業用ミシンに取り付けられるコンピュータ式のボタンホール専用装置「EB-1」を発売しています。 ただし、ジグザグ縫いなど直線以外の縫い方もしたい場合は、家庭用ミシンも必要になる点に注意が必要です。職業用ミシンが向かない人
- ミシンを初めて買う人(ジグザグや模様縫いが使えない)
- 布端のほつれ止めを、ミシン1台で済ませたい人(縁かがりはロックミシンの役割)
- ミシンを置く場所が小さい人(本体の大きさとテーブルの有無を確認する)
初心者が最初に確認する機能
価格は、機能が増えるほど高くなります。 ブラザーが初心者向けに案内している機能のうち、はじめての1台で優先度が高いものを挙げます。- 糸通しのしやすさ:糸のかけ間違いは、縫えない原因のひとつ。針穴に糸を通す機能や、押さえレバーの上げ忘れを防ぐ仕組みがある
- 低速でも力があること:ゆっくり縫ってもスムーズに進むかどうか
- 縫い目の長さと幅を調整できること:液晶のタッチ式、スライドバー式、数値で細かく設定する方式がある
- 模様の選びやすさ:ボタンを押す方式、ダイヤルを回す方式、液晶に触れる方式がある
- 自動糸切り:コンピュータミシンに多い。糸を切る手間が減る
水平釜は下糸の準備が簡単
下糸を入れる部分(釜)は、垂直釜と水平釜の2つがあります。 垂直釜は、ボビンをボビンケースにセットして使い、上糸と下糸の両方の糸調子を合わせる必要があります。 水平釜は、ボビンケースが不要で、ボビンを上からセットするだけです。 透明な窓から下糸の残りを確認でき、糸調子の調整は上糸だけで済みます。 準備の手間を減らしたい初心者には、水平釜のほうが扱いやすいと、ブラザーの説明から読み取れます。刺しゅうをしたい人は最初から対応機を選ぶ
刺しゅう機能付きのミシンは、ミシンに内蔵された模様を自動で刺しゅうできます。 インターネットから刺しゅうデータをダウンロードして、使える模様を増やせる機種もあります。 ブラザーの家庭用刺しゅうミシンでは、刺しゅうできる大きさが3種類に分かれています。 大きな刺しゅう枠の機種は小さな刺しゅうもできるため、作りたい作品の大きさに合わせて、刺しゅう枠の最大サイズを確認します。 刺しゅうの組み合わせや拡大・縮小、回転といった編集機能がある機種もあります。 刺しゅう機を外せば普通の実用縫いにも使えるため、名前入れやワンポイントを入れたい人は、刺しゅう対応機を選んでおくと、用途が広がります。縫う作品によって役立つ機能は変わる
ブラザーの「ミシンの便利な機能」ページでは、機能が初心者向けと、大物や上級者向けに分けて紹介されています。| 機能 | 内容 | 役立つ場面 |
|---|---|---|
| ゆっくりスタート | 設定したスピードにかかわらず、縫い始めはゆっくり動く | 初めて縫うとき、折り返しや細かい部分 |
| 自動糸調子 | デニムなどの厚物から薄物、伸縮素材まで、最適な糸調子で縫う | 布の種類を変えて縫うとき |
| エラーメッセージ | 押えやボタン穴かがりレバーの下ろし忘れなどを液晶画面で知らせる | 縫えない原因が分からないとき |
| 針停止位置の設定 | 針下停止は布を回しやすく、針上停止は布を取り出しやすい | 角を縫うとき、縫い終わったあと |
| ワイドテーブル | 作業面を広げて、大物の布送りをスムーズにする | カーテンやキルトを縫うとき |
| ニーリフター | ひざで押えを上げ下げでき、両手が使える | 大物を縫うとき |
| フリーアーム | 補助テーブルを外して、袖やバッグなどの筒状の物を縫いやすくする | 袖口、ズボンの裾、袋物 |
| 押え圧調節 | 布を押さえる強さを、布に合わせて変える | 厚物から薄物まで縫うとき |
糸通しは機種によって方式が違う
ブラザーの糸通し機能は、「オートマチック」「1ステップ自動」「2ステップ」「3ステップ」の4タイプです。 ステップ数が少ないほど、レバーやボタンの操作が少なくなります。 3ステップ糸通しでも、番号や矢印の順に糸をかけていけば通せるとブラザーは説明しており、機種ごとに操作が違うため、店頭で実際に1回通してみると違いが分かります。ミシンのサイズと置き場所の考え方
ブラザーは、ミシンを「フルサイズ」「レギュラーサイズ」「コンパクトサイズ」の3つに分けて説明しています。| サイズ | 良い点 | 注意点 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| フル | 大物から小物まで縫え、本体が安定してがたつきにくい | 置き場所が広く必要で、重く、持ち運びに向かない | 洋服やカーテンを縫う経験者 |
| レギュラー | ふところにある程度の広さがあり、収納もしやすい | フルより縫える大きさは小さい | 小物以上のものを縫いたい人 |
| コンパクト | 軽くて出し入れや持ち運びが簡単 | ふところが狭く、洋服やカーテンには不向き。縫うときに不安定になることもある | 初心者、小物が中心の人 |
ミシンの価格の目安
価格は、同じメーカーの中でも機能によって大きく変わります。 下の表は、公式サイトで確認できた希望小売価格(税込)の一部です。| 分類 | 機種例 | 希望小売価格(税込) |
|---|---|---|
| ブラザー 一般用(入門) | Teddy100 | 110,000円 |
| ブラザー 一般用 | Teddy300 | 123,200円 |
| ブラザー 一般用 | シャリオ990 | 137,500円 |
| ブラザー 一般用(高機能) | COMPAL800 / COMPAL1500S | 187,000円 / 297,000円 |
| ブラザー 一般用(上位) | Innovis VC | 605,000円 |
| ブラザー 職業用 | Nouvelle800 / Nouvelle1000 | 198,000円 / 250,800円 |
| JUKI 家庭用 | HZL-CX3 / HZL-EX7 | 270,600円 / 404,800円 |
| JUKI 職業用 | TL-30 / SL-700EX | 166,100円 / 225,000〜235,400円 |
同じメーカーの3機種を比べると差が分かる
ブラザーの一般用ミシンのうち、価格と基本機能が公式サイトに載っている3機種を比べます。| 機種 | 価格(税込) | 基本機能(公式表記) |
|---|---|---|
| Teddy100 | 110,000円 | 1ステップ自動糸通し、自動糸調子、自動糸切り |
| Teddy300 | 123,200円 | 上記に加えて、縫い目調整 |
| シャリオ990 | 137,500円 | 上記に加えて、ワイドテーブル、フットコントローラー |
目的別の選び方
縫いたいものから選ぶと、必要な機能が絞り込めます。| 縫いたいもの | 向いている種類・サイズ | 確認する点 |
|---|---|---|
| マスクやポーチなどの小物 | コンパクトの電子ミシンまたはコンピュータミシン | 糸通しのしやすさ、低速でのパワー |
| 入園・入学グッズ | レギュラーサイズのコンピュータミシン | ボタンホール、自動糸切り、縫い目の調整 |
| 洋服やカーテン | フルサイズの家庭用、または職業用 | ふところの広さ、ワイドテーブルの有無 |
| 名前入れ・ワンポイント刺しゅう | 刺しゅう機能付きのミシン | 刺しゅうできる最大サイズ、データの追加方法 |
| 布端のほつれ止め | ロックミシン(ブラザーは別機種として展開) | 家庭用ミシンと併用するかどうか |
| 薄手から厚手まで、直線を美しく | 職業用ミシン | ボタン穴は別売装置または家庭用で縫う |
はじめての1台は低速で安定して縫えるものから
ブラザーは、初心者向けに電子ミシン、電子速度制御ミシン、コンピュータミシン、刺しゅうミシンを勧めています。 ゆっくり縫っても力があり、糸通しと縫い目の調整が簡単な機種を選ぶと、失敗が減ります。 縫いたいものが決まっていない場合は、ブラザーが公開している「おすすめミシン診断」を使う方法もあります。 3つの質問に答えると、条件に合う機種が見つかる仕組みです。長く続けたい人は職業用も候補になる
JUKIは、職業用ミシンをソーイングのレベルが高い人向けと説明しています。 洋服を中心に作り、厚物も縫いたい人は、直線縫いの美しさとスピードを重視して、職業用ミシンを選ぶ方法があります。 ボタン穴やジグザグ縫いは別の手段が必要になるため、自分がどの縫い方をよく使うかを先に整理しておくと選びやすくなります。
スグレタブログ編集部価格や機能は、モデルチェンジで変わります。この記事の金額は2026年10月21日に公式サイトで確認した希望小売価格です。購入前に、最新の商品ページと販売店の価格を確認してください。
ミシンを買う前の確認と購入先
ミシンは価格が高く、置き場所もとるため、買ってから後悔しないよう事前に確かめたい点があります。- 縫いたいものと、布の厚さを決める
- 置き場所と、毎回出し入れするかどうかを確認する
- 水平釜か垂直釜か、糸通しは自動か手動かを商品ページで確認する
- 標準付属品(フットコントローラー、ワイドテーブル、押えなど)を確認する
- 店頭で試し縫いをして、音と縫いやすさを確かめる
- 修理の受付窓口と保証の内容を確認する
試し縫いと講習会を活用する
ブラザーのサイトには取扱店の検索があり、講習会やイベントを開催している店舗も探せます。 JUKIのサイトにも、「ミシン無料お試し会」の実施店の案内があります。 購入前に実際の布で縫ってみると、音の大きさや針の動きなど、カタログでは分からない点を確かめられます。保証期間と修理サービスを確認する
ブラザーは1年間の無償保証を基本とし、一部の製品では3年間の無償保証を設けています。 保証期間は、メーカーと機種によって違うため、購入前に確認しておきましょう。 ブラザーとJUKIは、どちらも公式サイトに修理サービスの案内を設けています。 修理を受け付けているかどうかは、ブランドや購入先によって違うため、購入前に確認しておくと安心です。 ミシンは、長く使うほど針や押えなどの部品交換が必要になります。 修理を頼める人が減ると、費用が上がる場合もあります。腕時計修理が職人不足で高単価化している事情も参考になります。
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高額な契約を急がされたら相談する
ミシンのような高額な商品では、訪問や電話での勧誘などで、契約トラブルが起きることがあります。 契約を急がされても、その場では決めず、消費者ホットライン「188」に電話してください。 電話は、最寄りの消費生活センターなどにつながります。不要になったミシンを手放すときの注意
買い替えなどで使わなくなったミシンは、売る前に確認しておきたい点があります。 ミシンは、製造年が古い機種ほど、部品の入手や修理の受付が難しくなる場合があります。 メーカーの修理サービスで対応できるかを、売る前に問い合わせておくと、買取価格の見込みも立てやすくなります。 使わなくなった道具の行き先も気になるところです。売却時の注意点と買取価格を決める要因も確かめてみてください。
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ミシンに関するよくある質問
初心者は電動ミシンと電子ミシンのどちらがよいですか?
ブラザーは、初心者には低速でも力があって安定して縫える電子ミシンやコンピュータミシンを勧めています。廉価な電動ミシンには低速でのパワーが足りない機種があるとしているため、購入前に試し縫いで確かめると安心です。
コンピュータミシンと電子ミシンは何が違いますか?
コンピュータミシンは、模様の形成とスピードをコンピュータで制御します。電子ミシンは、スピードやスタート・ストップの操作を手元のボタンに集めたもので、模様は機械的に作るため、複雑な模様や数の多い模様はコンピュータミシンのほうが得意です。
職業用ミシンでジグザグ縫いやボタン穴はできますか?
職業用ミシンは直線縫い専用なので、ジグザグ縫いはできません。ボタン穴は家庭用ミシンで縫うほか、JUKIの場合は職業用ミシンに取り付けるコンピュータ式のボタンホール専用装置EB-1(希望小売価格76,450円)もあります。
水平釜と垂直釜はどちらがよいですか?
ブラザーの説明では、水平釜はボビンを上からセットするだけで準備が簡単で、下糸の残量も透明な窓で確認でき、糸調子の調整は上糸だけで済みます。垂直釜は上糸と下糸の両方の糸調子を合わせる必要があります。
刺しゅうミシンは普通の縫い物にも使えますか?
ブラザーによると、刺しゅう機を取り外せば、通常の実用縫いのミシンとして使えます。刺しゅうできる最大の大きさは機種によって決まっています。
ミシンを買ったあとに契約トラブルに遭ったらどこに相談しますか?
購入や契約で困ったら、消費者ホットライン「188」に電話してください。窓口の案内を受けられます。相談するときは、契約書や領収書を手元に用意しておきましょう。


