プロゲーマーとは?ライセンスなしでも名乗れる
プロゲーマーに、法律で決められた資格や定義はありません。 一般には、ゲームの大会で賞金を得たり、チームやスポンサーと契約して報酬を受けたりして、ゲームのプレイを仕事にしている人を指します。 日本では、JESUが「JESU公認プロライセンス」を発行しており、これを持つ人を「プロ選手」と呼ぶ場面が多くあります。 JESUは日本のeスポーツを統括する団体で、公式サイトによると、2024年6月に日本オリンピック委員会(JOC)へ準加盟し、2025年6月に日本スポーツ協会(JSPO)へ加盟しています。 ただし、プロライセンスを持っていなくても、チームに所属したり、配信やスポンサー契約で収入を得たりしてプロとして活動している人はいます。 プロゲーマーといっても、活動の形は大きく次のように分かれます。| タイプ | 収入のもと | ライセンスとの関係 |
|---|---|---|
| 大会で賞金を得る選手 | JESU公認大会などの賞金 | 賞金を受け取る場面でライセンスが関わる |
| チームに所属する選手 | チームとの契約による報酬、賞金の分配 | チームライセンスを持つチームもある |
| 配信中心で活動する人 | 配信の収益、スポンサー、企業の案件 | ライセンスがなくても活動できる |
| コーチやアナリストなど | チームや企業との契約 | 選手向けのライセンスの対象ではない |
プロゲーマーになる4つの道すじ
プロになる決まった入口はなく、主に次の4つの道があります。公認大会で結果を出してライセンスを取る
JESUの規約では、プロライセンスはJESU公認大会で好成績を収め、取得資格を得た人に発行するのが基本です。 公認タイトルには、ストリートファイター6、鉄拳8、ぷよぷよ、パズドラ、モンスターストライク、eFootballなどが並んでいます。 この一覧は2026年10月19日現在のもので、タイトルは追加や変更があるため、挑戦する前にJESUの公認タイトル一覧で最新の内容を確認してください。 2026年3月までの公認大会の一覧には、VOLTAGECUP、VIRTUA FIGHTER Open Championship Global Finals、MASTERCUP TRY TOKYO、パズドラ CHAMPIONS FINAL、ぷよぷよグランプリ ファイナル、GBVS Cygames Cup、全国都道府県対抗eスポーツ選手権などが載っています。 まずは、自分のタイトルでどの公認大会が開かれているかを、JESUの大会情報で確認します。チームのトライアウトやスカウトを受ける
実績を積むと、チームやスポンサー企業から声がかかることがあります。 契約の内容は、報酬、練習時間、配信や撮影への協力など、チームによって違います。 JESUのチームライセンスの規約では、チームが賞金を獲得した場合、賞金は運営している法人に支払われ、法人が各選手へ適切に分配する決まりです。 ただし、選手との契約などの合意にもとづいて、法人が一定の割合を取得することは妨げられていません。 つまり、チームに入ると、獲得した賞金の全額が自分の手元に入るとは限りません。 契約する前に、報酬の条件、契約期間、途中でやめるときの扱いを書面で確認してください。権利元(IPホルダー)の推薦を受ける
規約には、ゲームの権利元が、JESU公認大会以外の国内外の大会で著しく優秀な実績を残した選手を、特別枠として推薦できると書かれています。 推薦があっても、最終的な判断はJESUが行い、実績が十分で妥当と認めた場合だけ、取得資格が与えられます。配信やSNSで活動しながら実績を作る
大会の実績が少なくても、配信で視聴者を集め、スポンサーや企業の案件を受けて活動する人もいます。 この道は、プロライセンスとは別のものです。収入は視聴者数や契約に左右されやすく、安定させるのは簡単ではありません。
スグレタブログ編集部JESUプロライセンスの条件・費用・有効期限
JESU公認プロライセンス規約(2026年1月19日改定、同年2月26日施行)に書かれている主な内容は次のとおりです。| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行の対象 | 原則として日本在住者 |
| 取得の流れ | JESU公認大会で好成績を収め、取得資格を得た人に発行。例外として権利元の推薦もある |
| 18歳未満 | 事前に親権者の同意が必要 |
| 有効期限 | 取得した日から3年間(3年ごとに更新の意思を示す) |
| 発行手数料 | 5,500円(更新時も同額)。負担は権利元や主催者との協議で変わる場合がある |
| 取得時に必要なこと | 氏名・住所などの登録、反社会的勢力の排除に関する誓約書、eラーニング(ドーピング禁止・納税方法・スポーツマンシップ)の修了 |
| 公式サイトへの掲載 | プレイヤーネーム、所属、顔写真、居住地、戦歴などを掲載 |
| 団体戦 | 賞金を受け取れるのはプロライセンス保持者のみ |
- JESU公認大会にプロとして出場できる
- 公認大会で賞金や賞品を受け取れる
- JESUが窓口となる国際大会で、日本代表として出場する権利が得られる
- 必要な手続きを終えると、ライセンスカードが発行される
未成年でもプロになれる?年齢制限の変更
JESUはこれまで、プロライセンスの対象を「15歳以上で義務教育課程を終了している人」に限っていました。 2026年2月16日に年齢制限を撤廃し、15歳以下向けのジュニアライセンス制度も廃止しました。 JESUは理由として、小学生や中学生で主要大会の上位に入る選手が増えたことや、賞金や賞品を練習環境づくりに役立ててほしいことを挙げています。 一方で、18歳未満が取得するときは、規約上、親権者の同意が必要です。 また、年齢制限がなくなっても、大会そのものの参加資格は変わりません。 JESUの説明では、公認大会ではタイトルの年齢レーティングに準じた参加資格になるよう、申請時にレギュレーションを確認しています。参加できる年齢は、主催者の判断で制限されることがあります。 未成年の人は、次の点を保護者と一緒に確認してください。- 出たい大会の募集要項で、参加できる年齢を確認する
- ゲームタイトルの年齢区分を確認する
- 賞金を受け取るときは、保護者が内容を理解したうえで同意する
- チームやスポンサーとの契約は、保護者と一緒に条件を読む
賞金と景品表示法の関係
プロライセンスの制度は、賞金のある大会を法律に反しない形で開くために作られた仕組みです。 JESUの説明では、eスポーツ大会の賞金は景品表示法の「景品類」に当たる可能性があり、規制を受けるのは次の場合です。| 主催者 | 基本プレー無料(課金が強さに影響しない) | 有料販売、または課金額が強さに影響する |
|---|---|---|
| ゲーム会社 | 規制を受けない | 規制を受ける |
| ゲーム会社以外 | 規制を受けない | 規制を受けない |
プロゲーマーの収入と税金
プロゲーマーの収入は、主に次のような形があります。- 大会の賞金
- チームとの契約による報酬
- スポンサーや企業からの報酬
- 配信の収益(広告、投げ銭など)
- イベント出演やコーチングなどの仕事
確定申告が必要になる場合
国税庁のタックスアンサーによると、副業の収入のうち、営利を目的とした継続的なものは「業務に係る雑所得」にあたり、総収入金額から必要経費を引いて計算します。 懸賞の賞金品などは「一時所得」にあたりますが、業務に関して受けるものは除かれています。 そのため、プロとして継続的に受ける賞金や報酬は、一時所得ではなく、雑所得や事業所得になる場合があります。 国税庁は、給与の支払先が1か所で、給与や退職金以外の所得の合計が20万円以下の人は、申告が不要になる場合があるとしています。 ただし、条件によって変わるため、実際の区分は税務署か税理士に確認してください。
スグレタブログ編集部プロゲーマー育成スクールを選ぶときの確認点
プロを目指す人向けに、スクールや専門学校、オンラインのコーチングなどがあります。 ただし、通えばプロになれる保証はなく、費用や内容も運営者によって大きく違います。 この記事では特定のスクールを推奨せず、各校の公式情報で料金を確認することを前提に、見るべき点を整理します。| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 講師の経歴 | 大会での実績や所属チームを、公式サイトや大会の記録で確認できるか |
| 卒業生の進路 | プロ契約に至った人数と、それ以外の進路が分けて説明されているか |
| 総額の費用 | 入学金、授業料、機材費、更新費用などを合計した金額が書面で出るか |
| 解約・返金 | 途中でやめたとき、どの範囲まで戻るのかを契約書で読めるか |
| 対象タイトル | 自分が目指すタイトルを教えているか。公認タイトルかどうか |
| 年齢と契約 | 未成年の場合、保護者の同意や同席が前提になっているか |
- 消費者ホットライン188(居住地の消費生活センターなどにつながる)
- 国民生活センターは、土日祝日の10時から16時に、消費者ホットライン188で相談を受け付けている(一部地域や年末年始を除く)
- 税金の扱いは、税務署や税理士に確認する
プロを続けるうえで知っておきたい注意点
ドーピングとチートは失格や剥奪につながる
JESUは2020年にアンチ・ドーピング部会を立ち上げ、2021年に日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の加盟団体になりました。 プロライセンスの取得時と更新時には、ドーピング禁止や納税方法、スポーツマンシップに関するeラーニングを修了する必要があります。 チートなどの規約違反は、ライセンスの停止や剥奪の理由になります。ライセンスを取ったあとも活動実績が求められる
規約では、実績や活動の実態が伴わないと判断された場合、権利が停止されることがあります。 取得して終わりではなく、3年ごとの更新と、活動を続けることが前提です。収入が安定するまでの生活費を別に考える
賞金や配信の収入だけで生活できる保証はありません。 学業や仕事を続けながら大会に出る人もいるため、収入が安定するまでの生活費は、別に確保しておく必要があります。 練習の環境づくりにはお金がかかります。練習環境をそろえる費用も気になるところです。スポーツ用品を店舗とネットで安く手に入れる方法も参考になります。
機材は、はじめから高価なものをそろえず、遊んでいるタイトルの公式が示す動作環境を確認してから選びます。
プロ選手以外のeスポーツの仕事
プロ選手以外にも、eスポーツには大会の運営や配信、チームの運営、スポンサー営業など、さまざまな仕事があります。 JESUの市場データでは、イベント運営が市場の37.3%を占め、関連グッズやストリーミングは高い成長率で伸びていると説明されています。 選手として結果が出なかったとき、ゲームの知識を生かしてこれらの仕事に移る人もいます。 ただし、各職種の求人数や年収を示す公的な統計は確認できていません。 進路を考えるときは、運営会社や学校の公式サイトで、実際の募集内容や卒業生の就職先を確認してください。 卒業後の働き方を考えるなら、ほかの業界のマッチング事情も参考になります。期間工プラットフォームの仕組みと導入効果も読んでみてください。
プロとして活動する期間を決め、そのあとの働き方も先に考えておくと、判断しやすくなります。
ライセンス取得後の流れ
取得資格を得たあとに必要な手続きを、規約から順に並べます。- JESUから詳細の案内を受け、氏名・住所・プレイヤーネーム・顔写真などを登録する
- 反社会的勢力の排除などに関する誓約書を提出する
- ドーピング禁止・納税方法・スポーツマンシップに関するeラーニングを修了する
- 発行手数料5,500円を支払う(負担先は権利元や主催者との協議で変わる場合がある)
- 手続きを終えると、ライセンスカードが発行される
プロゲーマーを目指す人の確認リスト
ここまでの内容を、進める順番に並べます。- 遊ぶタイトルを決め、JESUの公認タイトル一覧に入っているかを見る
- 出られる大会の募集要項で、主催者・参加年齢・賞金の条件を確認する
- 公認大会で結果を出し、プロライセンスの取得資格を得ることを目指す
- ライセンスの条件(費用5,500円、有効期限3年、eラーニング)を確認する
- チームやスポンサーとの契約は、報酬・期間・解約の条件を書面で確認する
- 賞金や報酬を受け取る前に、申告の要否を税務署や税理士に確認する
よくある質問
プロゲーマーになるのに資格は必要ですか?
法律上の資格はありません。ただし、賞金が出る大会に「プロ」として出る場合は、日本eスポーツ協会(JESU)の公認プロライセンスが関わります。ライセンスがなくても、チームに所属したり配信で活動したりしてプロとして活動している人もいます。
プロライセンスは自分で申し込めますか?
JESUの規約では、公認大会で好成績を収めて取得資格を得た人に発行するのが基本です。そのほか、ゲームの権利元(IPホルダー)が推薦した選手が例外として認められる場合もあります。申し込めば誰でも取れるものではありません。
プロライセンスの費用はいくらですか?
JESU公認プロライセンス規約では、発行手数料は5,500円、3年ごとの更新も同額です。ただし、費用の負担は権利元や大会主催者とJESUが別に協議して決める場合があると規約に書かれています。
未成年でもプロゲーマーになれますか?
JESUは2026年2月16日にプロライセンスの年齢制限を撤廃しました。18歳未満が取得する場合は、親権者の同意が必要です。ただし、大会ごとの参加年齢はタイトルの年齢区分などに沿って主催者が決めるため、出たい大会の規約を確認してください。
プロゲーマーの賞金や収入に税金はかかりますか?
継続して得る賞金や報酬は、国税庁の案内では「業務に係る雑所得」などにあたります。給与の支払先が1か所の会社員は、それ以外の所得が20万円以下なら申告が不要になる場合があります。実際の区分は個別の事情で変わるため、税務署か税理士に確認してください。
プロゲーマー育成スクールに通えばプロになれますか?
通えばプロになれるとは限りません。プロとして活動できるかは、大会での成績やチームとの契約によって決まります。入会前に、卒業生の進路、総額の費用、解約の条件を書面で確認してください。


