目次
ビジネスローンとは?銀行融資・公的融資との違い
ビジネスローンとは、事業のために使うお金を借りるローンの総称です。 銀行、信販会社、消費者金融系の貸金業者などが取り扱っていて、運転資金(仕入れ・人件費・家賃など)にも設備資金(機械・店舗の改装など)にも使えるものが一般的です。 ただし、資金の使いみちは商品ごとに決められているため、申込む前に「事業資金として何に使えるか」を確認する必要があります。 ビジネスローンと、ほかの資金調達方法の違いは次のとおりです。| 項目 | ビジネスローン(民間) | 銀行の事業融資 | 日本政策金融公庫・信用保証協会の保証付き融資 |
|---|---|---|---|
| 金利の傾向 | 高め(貸金業者は法律上、年15〜20%が上限) | 商品により条件の幅が大きい | 比較的低い(公庫の基準利率は年3〜5%台) |
| 審査のスピード | 早さを特徴とする商品が多い | 申込みから融資まで日数がかかる場合がある | 審査に時間がかかる場合がある |
| 担保・保証人 | 原則不要の商品が多い | 求められることがある | 公庫は相談のうえ決める。保証協会の保証では連帯保証人が必要な場合がある |
| 向いている場面 | 急ぎで少額〜中額を借りたい | 取引銀行と関係がある | 時間に余裕があり、金利を抑えたい |
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ビジネスローンの金利と法律のルール
貸金業者の上限金利は年15〜20%
日本貸金業協会によると、貸金業者の上限金利は、借入れの元本に応じて決まっています。- 元本が10万円未満のとき:年20%
- 元本が10万円以上100万円未満のとき:年18%
- 元本が100万円以上のとき:年15%
総量規制は法人と個人事業主で扱いが違う
総量規制とは、貸金業者から個人が借りられる金額を、年収の3分の1までに制限する貸金業法のルールです。 日本貸金業協会は、法人については総量規制が適用されないと説明しています。 一方、個人事業者への貸付けは、原則として総量規制の対象です。 「ビジネスローンは総量規制の対象外」と書かれた情報を見かけますが、これは法人の場合の説明で、個人事業主にはそのまま当てはまりません。 ただし、個人事業者向けの貸付けでも、次のような場合は例外として、年収の3分の1を超えて借りられることがあります。| 例外になる貸付け(日本貸金業協会の説明) | 主な条件 |
|---|---|
| 個人事業者に対する貸付け | 事業計画・収支計画・資金計画により、返済能力を超えないと認められること |
| 新たに事業を営む個人事業者に対する貸付け | 上記と同様 |
| 預金取扱金融機関(銀行など)の貸付けを受けるまでのつなぎ資金 | 貸付けが確実に行われると確認でき、1か月以内の返済であること |
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法人と個人事業主の違いを整理
- 法人:貸金業法の総量規制は適用されない(ただし返済能力は審査される)
- 個人事業主:原則として総量規制の対象。事業計画などで例外が認められる場合がある
- どちらも:貸金業者の上限金利は利息制限法の範囲(年15〜20%)
審査から融資までの流れ
ビジネスローンの申込みは、商品によって細かい手順が違いますが、おおむね次の順に進みます。- 公式サイトで、対象(法人・個人事業主)、借入限度額、実質年率、返済方式を確認する
- オンラインや店頭で申込み、本人確認書類や決算書・確定申告書などを提出する
- 審査(事業の状況、返済能力、他社借入れの有無などが見られる)
- 契約内容を確認し、契約する
- 指定口座に入金される
- 事業の売上や利益が安定しているか
- 他社からの借入れが多すぎないか
- 過去の返済に遅れがないか(信用情報)
- 借りる目的が事業資金として説明できるか
返済額を計算してみる(金利で総額はこれだけ変わる)
ビジネスローンは金利が高めなので、借りる前に返済総額を計算することが大切です。 次の表は、元利均等返済で、3年(36回)かけて返す場合の目安です(当編集部が計算した試算で、手数料は含みません)。| 借入額 | 年利 | 毎月の返済額 | 利息の合計 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 5% | 約89,900円 | 約23.7万円 |
| 300万円 | 15% | 約104,000円 | 約74.4万円 |
| 300万円 | 18% | 約108,500円 | 約90.4万円 |
スグレタブログ編集部ビジネスローンは「早さ」と引き換えに金利が高くなりやすい資金調達です。借りる前に、返済総額を数字で確かめておきましょう。
返済方式で総額も毎月の負担も変わる
契約前に確認したいのが、返済方式です。 代表的な方式は、毎月の返済額が一定の「元利均等返済」と、毎月返す元金が一定の「元金均等返済」の2つです。 借入額300万円、年利15%、3年(36回)で返す場合の試算は次のとおりです(当編集部の計算で、手数料は含みません)。| 項目 | 元利均等返済 | 元金均等返済 |
|---|---|---|
| 毎月の返済額 | 約104,000円で一定 | 初回は約120,800円、最後は約84,400円(徐々に減る) |
| 利息の合計 | 約74.4万円 | 約69.4万円 |
| 向いている人 | 毎月の支出を一定にしたい | 最初の負担が重くても、総額を少し抑えたい |
公的融資と比べる:先に確認したい2つの制度
時間に余裕があるなら、ビジネスローンの前に、公的な融資制度を確認しておく方法があります。日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」を例にすると、新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方が対象です。 設備資金は返済期間20年以内(据置期間5年以内)、運転資金は10年以内(据置期間5年以内)で、融資限度額は7,200万円と案内されています。 担保や保証人の有無は、希望を伝えたうえで相談して決めます。 ただし、審査の結果、希望どおりにならないこともあると公庫は注意書きしています。 業歴が長い事業者向けの制度など、ほかにも種類があるため、公庫の窓口やサイトで自分の状況に合う制度を確認しましょう。信用保証協会の保証付き融資
信用保証協会は、中小企業・小規模事業者が銀行などから融資を受けるときに、保証人の役割を担う公的な機関です。 全国信用保証協会連合会の案内では、保証の対象は事業経営に必要な資金(運転資金・設備資金)に限られ、保証限度額は1企業あたり、普通保険2億円と無担保保険8,000万円を合わせた2億8,000万円とされています。 保証を使う場合は信用保証料がかかり、料率は経営状況に応じた9つの区分から決まります。 保証料は保険料ではなく、協会が銀行に代わって返済(代位弁済)したあとは、事業者が協会へ弁済する必要があります。 また、連帯保証人が必要になる場合もあります。| こんなとき | 先に検討したいもの |
|---|---|
| 開業前後で、時間に余裕がある | 日本政策金融公庫の創業向け融資 |
| 取引のある銀行があり、金額が大きい | 銀行から借りる事業融資(保証協会が保証するタイプを含む) |
| 来週までに仕入代金が必要など、時間がない | ビジネスローン、またはファクタリングなど |
| 売掛金の入金待ちで資金が足りない | ファクタリング(借入れではなく債権の売却) |
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借入れ以外の選択肢は、上の記事でもまとめています。
ビジネスローンが向いているケース・向いていないケース
向いているケース
次のような場面では、金利が高くても、スピードを優先する価値があります。- 仕入れや外注費の支払日が近く、公的融資の審査を待つ余裕がない
- 借りたお金で売上が見込める(例:注文を受けた商品の仕入れ)
- 短い期間で返済する予定で、利息の総額を抑えられる
向いていないケース
反対に、次のような使い方は避けたほうがよいでしょう。- 赤字が続いていて、返済のめどが立たないまま、運転資金を借りる
- ほかの借入れの返済に充てる(借入れを重ねるだけになる)
- 返済額を確認せずに、限度額いっぱいまで借りる
申込む前に確認したい注意点
登録のある貸金業者か確認する
貸金業を営むには登録が必要です。 日本貸金業協会のサイトには、協会員検索があり、加入している貸金業者を調べられます。 SNSやDMで勧誘してくる業者、登録番号の記載がない業者、事前に手数料を求める業者には近づかないでください。
スグレタブログ編集部「審査なし」「即日必ず融資」とうたう業者や、登録のない業者からの借入れは避けてください。
契約書面で必ず確認する項目
- 実質年率(金利に手数料を含めた年率)
- 返済方式(元利均等・元金均等・一括返済など)と毎月の返済日
- 返済期間と、繰り上げ返済の可否・手数料
- 遅延したときの損害金の利率
- 担保や連帯保証人の有無(法人代表者が個人保証を求められる場合がある)
困ったときの相談先
返済が難しくなったら、延滞を重ねる前に借入先へ相談してください。 それでも解決しない場合は、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターや、弁護士・司法書士などの専門家に相談する方法があります。 融資を申込む前の段階では、日本政策金融公庫や、最寄りの信用保証協会の窓口でも、資金調達の相談ができます。ビジネスローンに関するよくある質問
ビジネスローンは個人事業主でも借りられますか?
個人事業主を対象にした商品はあります。ただし、貸金業者から借りる場合、個人事業者への貸付けは原則として総量規制(年収の3分の1まで)の対象です。事業計画などで返済能力を超えないと認められれば、例外として3分の1を超える貸付けが認められる場合もあります。
法人の借入れに総量規制はかかりますか?
日本貸金業協会は、法人については総量規制は適用されないと説明しています。ただし、審査で返済能力は見られるため、いくらでも借りられるわけではありません。
ビジネスローンの金利は法律で上限が決まっていますか?
貸金業者から借りる場合の上限は、元本10万円未満が年20%、10万円以上100万円未満が年18%、100万円以上が年15%です(利息制限法)。上限に近い金利の商品もあるため、申込前に契約書面で実質年率を確認してください。
銀行融資や公的融資とビジネスローンはどちらを先に検討すべきですか?
時間に余裕があるなら、金利が低い日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付き融資を先に確認するのが一般的です。急ぎで公的融資が間に合わない場合に、ビジネスローンを選択肢に加えます。
ビジネスローンを借りたあと、公的融資を受けにくくなりますか?
借入残高や返済状況は審査で見られるため、高い金利の借入れが多いと資金繰りに不安があると判断される可能性はあります。影響の程度は金融機関ごとに違うので、公庫や保証協会の窓口で事前に相談してください。
返済が厳しくなったら、まずどこへ連絡すればよいですか?
まず借入先に返済条件の見直しができないか相談します。それでも難しい場合は、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターや、弁護士・司法書士などの専門家に相談する方法があります。


